2019年のノーベル生理・医学賞をわかりやすく解説! Part.1
2019年のノーベル生理・医学賞をわかりやすく解説!
2019年のノーベル賞は日本人ではなかったですね。
日本国民としては残念ですが、科学者としては、今回の
ノーベル賞の受賞内容はとても興味深いです!
今回は、ノーベル生理・医学賞を受賞したPETER J. RATCLIFFE 医学博士の研究内容を
わかりやすく解説します!
キーワードは、細胞の低酸素状態の危険回避能力!
私たちの細胞は常に酸素が必要です!
酸素がないとエネルギー源であるATPがつくられず、その結果
たくさんの生命活動に支障が出て、細胞が死んでしまいます。
そうならないために、PETER J. RATCLIFFE博士は、細胞の中に
低酸素状態を感知するセンサーがあり、そのセンサーがON/OFFすることで、
細胞は低酸素状態の危険を回避しているだろう!
と考えていたそうです。
そのセンサー分子が
hypoxia- inducible factor-1 (HIF-1)
という分子。
この分子が細胞の低酸素状態を感知して、スイッチがONになり、
酸素を生み出す酵素や少ない酸素を効率よく使ったり運んだりするタンパク質を
たくさん作れー!と指令を出します。
みなさんが聞いたことのある、赤血球もその1つですよ!
その結果、細胞は低酸素状態で死ぬことを逃れるわけです。
私が参考にした論文があるので、もっと詳しい内容を知りたい人は
読んでみてください!
参考:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9510527
日本人がノーベル賞を受賞すると、ノーベル賞ビジネスが生まれますよね。
今回は、日本人受賞ではなかったですが、まだまだ物理学、化学、文学があります!
今週は楽しみがたくさんあって嬉しいです!
でわでわ〜〜